EXHIBITION

2017 「花〜その表情にメッセージを託して」
2月7日(火)〜12日(日) 東京・千駄木 Gallery KINGYO

花の表情を用いて哲学的メッセージを表現するシリーズ。今回は水彩画9作品を展示しました。
前回の個展(2015年開催)では全作品でデジタルデータ化したものをジークレーや銀塩プリントで出力しましたが、その反動なのか、その後無性に肉筆画が描きたくなり、それも修正や後戻りのきかない緊張感がある水彩画でやりたいと思い約1年で描き上げました。
今回のテーマが生まれるきっかけとなったのは「想い〜ルルドの泉の造花」という作品です。長崎の平戸教会を訪れた際、庭に作られた「ルルドの泉」に捧げられていた花がとても美しかったので近づきカメラで一生懸命撮影していたところ、そのうちそれが造花であることに気づきました。でも、その美しさの印象は少しも損なわれることはありませんでした。そのとき、その美しさは造花が本物の生花のようであったからではなく、そこに花を捧げた人の姿や想いが感じとれたからだということに気付いたのです。そして、そのときの印象をその造花を描くことで表現してみたのです。
花を用いて様々なメッセージを表現するという今回のテーマはとても難しく、いざ描き始めたものの途中何度も難航してしまいました。しかし、この造花を描いた作品とそれを描いたときの気持ちの記憶がその都度私を後押ししてくれ、個展にこぎつけることができました。

 

個展ポスター
水彩画9作品を展示
照明は雰囲気重視でスポットライトのみを使用。
ひまわりの裏側を描いた「裏という概念について」と題した作品では、額縁も裏側を前面にして使用しました。
記帳台に置いた額は今回の作品を描く際、絵の具の色味を確認するため試し塗りに使ったスケッチブックを破いて入れたもの。このように作意が介入していないところで生まれた画には特別な力を感じます。素敵なアート作品になりました。
前回の個展に引き続き会場は東京・千駄木の「ギャラリーKINGYO」。夕暮れ時の雰囲気が特に好きです。

   


2015 「円形文様図」
10月13日(火)〜18日(日) 東京・千駄木 Gallery KINGYO

「円形文様図」シリーズの新作22点を展示。1年半、取り憑かれたようにして作った作品です。個展終了後は気が抜けてダウン、寝込んでしまいました。
あらゆる手法を用いた作品づくりの中では、陶芸の絵付けや粘土細工、3Dソフトの使用など初めて取り組むものも多く、いろいろな発見がありました。また、青空の下での作品づくりでは、多くの方々に声をかけていただいたりと、楽しい時間の連続となりました。
さらに、個展会期中は街中が展覧会場となるアートイベント「芸工展」の開催日に当たっていたこともあり、連日大勢の方々がご来場、多くの出会いがありました。また、外国映画のロケ隊が立ち寄り、映画の素材に使いたいと作品の撮影をしていかれるなど、それらすべての体験が私にとって忘れることができない思い出となりました。

 

個展DM
会場は千駄木のギャラリーKINGYO。路地裏にひっそりと佇むロケーションが気に入りました。
約1年半で作り上げた作品22点を展示しました。
作品点数が多いので、展示レイアウトを工夫しました。
街全体がアート会場となる地域イベントの会期中でもあったため、大勢の方々にお立ち寄りいただきました。